2013-07-30

山小屋は、いつでも泊めてくれるのか?

中央アルプス・宝剣岳で韓国ツアー登山者の事故がありました。亡くなった方もあり、ご冥福をお祈りいたします。

弁護士ドットコムの、
「すし詰め山小屋」は当たり前!? 山の「宿泊ルール」はどうなってる?
で、溝手弁護士が答えた記事が出ています。
私は、先日の富士山を含め山小屋に世話になったことが5~6回程度しかありません。ですので、実はよく聞く話としてしか知りませんが、記事にある通り、布団1枚に3人で寝たとか、特に女性はすし詰めになって寝られず、軒下に避難したとか聞いた事があります。私自身も、一度だけ山小屋で寝返りもうてない程の混雑の中、寝たことがあります。テントでもあるのですが...

この記事にある通り、私も山小屋は避難小屋としての意味合いもあり、"来る者を拒まず"と思っていました。ですが、劔に行った際に、「小屋は予約で一杯で宿泊出来ません」という看板 (といっても、ベニヤ板に書かれたものですが) を見たことがあります。
この様に、万が一の際に宿泊者の安全を確保するには、予約無しの宿泊者を断ることもあるのだと思いました。

さて記事を要約すると、

  • 山小屋の契約には"快適さ"は含まれていないので、すし詰めでも文句は言えない。
  • 予約制の山小屋ですし詰めになった場合は、山小屋の契約違反や損害賠償となるケースがある。
    これは、予約制の山小屋を利用したツアー企画の場合、ツアー会社の責任が問われる。
  • 山小屋は旅館業法が適用されるため、予約制であるかないかに関わらず、満員となった山小屋は宿泊者を断ることが出来る。
  • 管理人がいない避難小屋を利用したツアー企画で、ツアー客が場所取りをするのは違法のはず。
    ただし、一定規模以上は宿泊施設とみなされる。
という内容です。
溝手弁護士の言う通り、山に法律を持ち込みたくはありませんが、昨今のマナーの悪さを思うと法的な制裁も考えたくなるケースも出てくるかもしれません。

話は変わって、宝剣岳の事故についてです。
私も登りましたが、バテて幕営地への到着が遅くなりました。事故が起きた宝剣岳西側や檜尾岳は岩場が続き緊張を強いられるルートです。どの様な経緯で事故が発生したか、今後の捜索や検証の結果を待つしかありませんが、過去何度か危ないなと感じたことがあります。
一度目は、西穂高岳から蝶ヶ岳を縦走した際に槍ヶ岳から西岳で切ったのですが、西岳で韓国人4人パーティは、先へ駒を進めるようでした。時間は14:00過ぎで、先の大天井岳は天幕が禁止されているため、燕岳か常念岳まで行かなければいけません。そのパーティは日本語 (英語もだったかな) がわからなかったらしく、軽く忠告したのですが歩き始めてしまいました。その夜は防風で、テントが飛びそうなくらいだったので、大丈夫だったか不安になりました。
また、奥穂高岳に行った際も、韓国人か中国人か記憶がありませんが、雪の中19:00頃に小屋に到着したパーティがいました。
憧れだけで登るのでしょうか。ツアー会社も安易に勧めているのかもしれません。このため、経験不足やルートに対する勉強不足な状態で登ってしまうのかもしれません。とても危険なことだと思います。


2013-07-28

写団薬師・7月度教室とひまわり畑

写友のK氏からひまわり畑の撮影のお誘いがあり、写団薬師・多摩教室の後にE氏と撮影に行きました。
教室は午前からで、課題は『樹木の花』で、こちらは以前撮影に行った山ツツジを持って行きました。
こちらは、まずまずの評価で、結構細かい...というよりも全く気が付かなかった点を指摘されました。なるほど~という感じでした。
自由は、暴風雨の中を登って撮影に行った際の高山植物を持ち込みました。こちらは散々な結果でした。
まだまだですね。

午後は、E氏と共にひまわりの撮影に行きました。
電車の乗換を間違え、ちょっと時間がかかりましたが、最寄り駅に到着してテクテク歩いてK氏と合流しました。
久しぶりに会って四方山話は後回しにして、先に撮影をしてしまうことにしました。
ひまわり、向日葵、ヒマワリ、Sunflower
あいにく風が強く、撮影には苦労しましたが2時間弱でしたが撮影を楽しみました。
頑張る!
夏真っ盛り
雨が降ってきそうなので、駅に戻って居酒屋で四方山話に花を咲かせしました。

さて、写真展のご案内です。
写団薬師 多摩教室、東京教室、そして多摩教室の方のクラブ F5.6の写真展です。
時期が重なっているので、調布、永山、町田を巡っていただければと思います。
写団薬師・多摩教室 写真展「第17回 風景写真 ときのながれ」
                             期間:2013年8月30日(金)~9月4日(水)
                             会場:ベルブ永山3Fギャラリー

写団薬師・東京教室「第11回 風景写真 ときのながれ」
                             期間:2013年8月30日(金)~9月11日(水)
会場:富士フォトギャラリー調布
フォトクラブF5.6 「第16回写真展 私たちがみつめた自然」
                             期間:2013年8月27日(火)~9月1日(日)
                                                                             会場:町田市民ホール4Fギャラリー

2013-07-21

蓮撮り

今シーズンは、まだ蓮をとりに行っていないことに気が付き、慌てて撮りに行ってきました。
初めての場所なので、下見も兼ねて暗い内に現地に到着しました。で、気が付きました。蓮って、陽が出ないと花が開かないんじゃん!しかも、空には雲があって太陽は顔を出しそうもありません。
花よ開け!
ぐるぐる回って、色々なアングルで撮ってみますが、やっぱり花が開かないと面白くありません。
もうダメかなぁと、早々に諦めて帰ろうかと思っていたら、太陽が顔を出して面白くなってきました。
陽光を浴びて
辺りを見渡せば、花びらが開いて良い感じです。ハチが飛び回って、忙しく花粉を集め始めました。
花粉集め
結局、飽きずに3時間近く撮影してしまいました。
極楽浄土
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2013-07-20

写真展3つと1,000円マクド

気になる写真展があったので、色々観て来ました。
その前に、昼食に20日限定発売のMcDonaldのQuarter Pounder Ruby Sparkを食べました。
手提げ袋に入れられます
 複数購入したのですが、1個ずつ手提げ袋に入れてくれたので、運ぶのが大変でした。
説明書に立派な化粧箱
説明書も付いています。
まるでケーキのよう
 少なくとも、ビッグマックよりは美味しいと思いましたが、1,000円出すのなら専門店のハンバーガの方が良いかもしれません。
Quarter Pounderなので、お肉は大きく食べごたえがあります。バンズもソフトフランス風というだけあって柔らかく、ペッパージャックチーズも美味しいと思いました。そして肝心のチョリソですが、美味しいのですが辛くて、後からヒ~ハ~状態になりました。

さてさて、写真展です。
まず向かったのは、朝日新聞社・全日本写真連盟・森林文化協会主催の第30回「日本の自然」写真コンテスト受賞作品展です。
新聞紙面で見たよりも、プリントの方が迫力があり、新聞ではそれほどでもと思っていた作品が大きくプリントされたことで素晴らしさを感じさせる作品等、見応えのある作品が展示されていました。

次に向かったのは、Pentax Ricoh ImagingのRING CUBEです。テラウチマサト氏の作品展「海を渡った富士山」です。
テラウチマサト作品展「海を渡った富士山」
銀座の歩行者天国を抜けて会場に到着すると、テラウチマサト氏の作品が出迎えてくれました。
エレベータホールには8点程の和紙に印刷された作品が展示されていますが、その他はRING CUBE内にタペストリーみたいな感じで展示されています。中に入ろうとすると、PENTAX Family会員以外は500円必要とのこと。中ではソフトドリンクや写真集が見られるようですが、ちょっとそんな時間の余裕もないし、企業ギャラリーで金をとるのか!と少々驚きました。ここまで懐事情が悪いのでしょうか...PENTAX...

そそくさと会場を後にし、向かったのはOlympus ギャラリーです。こちらは無料です。
高砂淳二氏の作品展「ペンギン・アイランド」です。主にフォークランド諸島で撮影されたペンギン達の写真が展示されています。
高砂淳二作品展「ペンギン・アイランド」
写真集も販売されています。ちょうどトークイベントの前で、入口に高砂氏ご本人がいました。
なかなかに愉快な表情を見せてくれるペンギン達の様子がとらえられていて、こういう写真もいいなと思いました。

2013-07-16

山を歩いて思うこと...マナーの悪さ

私も、決してマナーが良い山ヤ、カメラマンとは言えません。ですが、この私から見て、あまりにもひどいと言わざるをえない事が最近多いのです。トラブルは時折目にしますが、事故が起きないのが不思議です。
幾つか、気になることがありましたので、自省の念もあり、ここでまとめたいと思います。
全て自己中心的な行動に拠るものです。勘違いしている人が多いのですが、心理学の自己中心的行動とは、自分が置かれている立場を第三者的な目で見られない事を指します。よく言う自己チュー (我儘) とは違います。例えば、四つ角で信号待ちしている自転車の人が道を塞いでいることがありますよね。これが自己中心的行動です。

今回は長くなるかも・・・

1. 山は登り優先
 山では登る人が優先です。下る人は、登る人がいたら道を譲りましょう。というのが、基本中のキです。ところが、何故登り優先なのか、を説明できる人は少ないようです。このため、杓子定規に登り優先と道を譲る人がいます。
 まず、登りの人は足元に目を落としがちで、上に気が付きません。一方、下りは下方を見渡せます。かつ、落石の可能性があるのも下る人です。このため、登る人に早く気付き、落石を防ぐために登る人を優先する (と私は気が付きました) のです。
 登り優先を知らない人が北アルプスや富士山に登ってくる事自体、異常です。下っていると、(疲れてもいないのに)道を譲る登りの人が多いんです。山道具のショップは、本当に道具を売るだけになっているんですね。もう、ショップも信頼出来ません。
 ましてや、登る人を待っているのに撮影のために足を止めたりするのはもっての外です。その場合は、下る人を通して (先に譲ってから) 撮影等をしましょう。

2.道を譲る時は山側で
 何故、道を譲りあうのでしょうか。
 登山道は狭かったり、岩場だったり隘路が多くあります。そこでのすれ違い (クロス) する場合、基本的には山側に避け、ザックを通過者に接触しないよう山側に向けるか等します。これは、谷側に避けた時に接触すると滑落する危険があるからと、ザックが接触して滑落する危険があるからです。
 ですが、平気ですれ違い様にザック等が接触してもお構いなしの人もいます。大変危険ですから、譲りあう気持ちで行きましょう。接触した際には、誤り確認するぐらいの余裕が欲しいものです。

3.声を掛け合わない
 山では挨拶をする、とよく言われます。何故でしょうか?これに、正しく答えられない人が多いです。そういう文化だと思っている登山歴ん十年の人も多いと思います。恥ずかしいですね。
 登山で声を掛け合うことで目を向けるため、顔や容姿を確認できます。これで、お互いの体調の具合や、遭難が起きた時に目撃者の証言等が得やすくなるのです。決して、何かあれば仲間だから、という事ではないんです。勘違いしている人が多いのではないかと思います。
 また、登り優先は基本中のキですが、岩場等の危険な箇所では下りを優先した方が良い場合があります。ですので、声を掛け合い、登る人に待ってもらう等の声掛けをすればよいのですが、それをしないので危険な箇所でクロスすることになります。
 私は、例えば下る時に後ろに人がいて一緒に下る場合は、何名下りるから少し待ってくれ、とか、何名続くからと声をかけるように気をつけています。
 あと、譲っても御礼を言わないパーティが目立つようになりました。リーダの人 (大体、パーティの最後尾) は、譲ってもらった場合は御礼を言うようにしましょう。私は、譲っていただいた場合は挨拶代わりにお礼を言うようにしています。

4.道を譲らない / 道を塞ぐ
 1と関係するのですが、道を譲らない登山者が増えて来ました。山だけでなく、車でも"そこで待っててくれたら、すれ違うのが楽なのに"と思うのに、突っ込んできてアタフタするドライバも多いのです。この傾向は強くなって、30代後半や10代の若者に顕著に見られます。そして、オジサン達。登山とは関係ありませんが、昼間の山道でライトを点けずにいるドライバも多いです。正直、運転が下手な人ほどライトを点けていない様です。
 山では登り優先なのに平気で下りてくるのは、富士山では当たり前です。観光登山だから仕方がないと言えば、そうかもしれません。ですが、それ以外でも平気で下ってくるパーティが少なくありません。
 また、ルート上で荷物の出し入れ、アイゼンの付け外しをする人も目立ちます。一億総カメラマンの時代で撮影をする人が増え、木道や雪渓等の幅の狭いルートで写真を撮る人がいます。気持ちは分かります。ですが、それでルートを塞いでいる事があります (撮影する時って、カメラを構えてお尻を突き出す格好になりやすいですから)。前後を確認し、登下降する人がいれば撮影を遠慮し道を譲りましょう。どうしても撮影したければルートを外すか撮影を止めましょう。同伴者は広い場所で待つ様にしましょう。
 また、登ってくる人が一本道の木道に入っているのに、待っている我々の前に分け入って木道に入って降りようとするオジサンがいました (結局登ってきた若者が木道を途中で降りて譲りました)。何という事でしょうか。

5.場所を占拠する
 登山道を占拠するのとは違い、山小屋を占拠する人がいます。どういうことでしょう。
 時々遭遇するのですが、朝の出発等でごった返している時に、荷物を手元に置いて靴を履いて準備する人がいます。荷物は靴を履くのに必要ないですから、外に置くなり入口のじゃまにならない場所に (パーティなら) 固めておく等して邪魔にならない様にしてから靴を履いたりスパッツを付けたりすればよいのですが...
 また、山頂での記念撮影の際に、大勢のパーティが個別に記念撮影して占拠していることがあります。これでは、他のパーティの人達は撮影ができません。特にガイド登山でのケースが多いのですが、ガイドの人はチャンと指導していただきたいものです。山頂で10分以上も待たされた事もありました。

6.ルート上で立ち止まる
 4.と同じ事なのですが、少し視点を変えましょう。疲れてくると、歩みを止めて呼吸を整えたり、荷物の担ぎ直したりしたくなります。パーティであれば、大した問題にはなりませんが、他の人達が後ろに続いていた時はどうでしょうか。ペースが崩され、「何故止まる!」となります。後ろに別パーティがいた場合に立ち止まる際は、道を譲れるようルートを外したり、広い場所で立ち止まったりする様にした方が良いです。
 また、1.と関連しますが、下ってくる人が登ってくるパーティを待ってルートを譲ろうとしているにも関わらず、登る途中で足を止め写真撮影をしたり、会話に夢中になって歩みを止める等、周囲に気を配らない人が多いなと思うようになりました。撮影をしたいなら、その旨を待っている人に伝えて先に通せばよいのです。写真は撮るのに、コミュニケーションが取れない人が多くなっている気がします。

7.道を譲れと怒鳴る
 何度か経験があります。後ろから、急ぎたいので道を開けてくれと怒鳴るんです。もちろん、事故や急病人搬出の為に急ぐのであれば、話は別です。それならば、理由を言えば良いのです。広い場所ならともかく、岩場等の隘路で言われると、経験が浅い人は慌てるため事故につながります。そんなに急ぐのならば、人よりも早く出れば良いのです。遅く出発して、前にいるパーティをどかしてまで急ぐのは我儘です。こういう人達に限って、御礼も言わずに先を急ぎます。どんなに厳しいルートを歩いてきたとしても、技量の上下で、ルートを歩く優先度に上下がある訳ではありません。急ぎたければ声をかけ、適当な場所で抜かさせてもらえば良いのです。そういう余裕もない人達も多くなって気がしました。道を譲って欲しい時は、左右のどちらから抜かすとか、隘路であれば広い場所で抜かさせて欲しいと、声をかければ良いのです。

8.雪渓歩きが出来ない
 最近の傾向がわからないのですが、キックステップが出来ない人が多い気がします。雪が出ると直ぐにアイゼンをつけ、フラットアイゼンで歩くので、ステップを崩していきます。これは、下りの場合が顕著で、折角のステップは無残な状況です。アイゼンをつけても、キックステップは必要なんですが...
 このため、ちょっとした雪渓でもアイゼンをつけないといけなくなります。度胸試しは必要ありませんが、基本的なキックステップは身につけていただきたいし、そうでなければ練習して山に入っていただきたいものです。

9.ながら歩きをする
 街中で、携帯電話やスマートフォンを見ながら歩くことの危険が問われています。駅のホームで、小学生がゲーム機だったかを操作しながら歩いていたらホームに落ちた事件がありました。それを山で見るとは...
 もちろん、スマートフォンを見ながら歩いて崖下に滑落したわけではありませんが、スマートフォンを見ながら歩いている若者を見かけました。
 スマートフォンは言うに及ばず、物を取り出したり仕舞ったりする場合には、立ち止まって行うことが大切です。ながら歩きは、気が散ってしまい、事故を誘発しかねません。ちょっと立ち止まれば済むことですから、事故が起きる前に立ち止まって事を済ませ、歩きに集中するようにしましょう。

10.パーティがバラバラ
 友達同士で仲良く登山、というのも楽しいですが、時々見られるのが経験者(おそらく先輩)が,初心者(おそらく後輩)を連れたパーティで、初心者同士を置き去りにして、経験者が先に行ってしまうのを見かけます。必ず、初心者のグループに経験者の一人を置き、対処する必要があります。
 また、夫婦でしょうか。奥さんを置き去りにして、山頂でタバコを吸っている旦那さんも見かけます。次回も奥さんと一緒に登りたければ置き去りにせず、奥さんの後ろをプレッシャーをかけないペースでゆっくり歩いてあげる事が大切です。でも、私もチョクチョクやってるなぁ(タバコは吸わないけど)...


同じ様な事を書き連ねてしまったかもしれません。
ですが、山では余裕を持って、お互いに安全に下りられるよう心がける事が大切です。自分だけが、という思いでは、事故は無くなりません。
私は、足に麻痺があるため、常に気をつけていないと足首を捻ってしまいます。このため、常に緊張感を持って歩いているのですが、やっぱり気を抜くと...グギッ!と何でもない場所でやってしまいます。こういう時に事故が起きるんだと、言い聞かせながら歩くようにしています。

2013-07-15

先週に引き続き...雨の中の山歩き

海の日は7月20日だったのが、ハッピーマンデーなる制度により、月曜日に移動されてしまい13日~15日までの三連休となりました。体育の日は、10月10日の晴天率が高いため、運動会の開催に良いとして設定されたのですが、経済効果を重視した当時の自民党政権が、成人の日、海の日、敬老の日、体育の日をハッピーマンデー対象として制定してしまいました。海の日も、梅雨明けした直後で山や海の晴天率が,(私の経験的に) 高かったのですが、早くなってしまい、梅雨明け前、もしくは不安定な時期に連休になり、どうもタイミングが良くありません。
また、連休にすることで年休の消化も悪くなり、取得率が下がる傾向がある気がします。この制度で、本当に経済効果があったのでしょうか?

閑話休題

さて、昨今の異常気象の影響でしょうか、今年は梅雨明けが早く天候の安定が期待できたのですが、7月は週末は天気が悪いという状況になっています。それでも、それほどの雨にはならないだろうと予想して花咲く北アルプスの山を歩きたくて、八方尾根から唐松岳を目指すことにしました。
唐松岳は、以前春季に白馬北東稜から唐松岳の縦走や、八方尾根の雪訓 (雪崩を想定した救助訓練や食器で穴を掘って一晩ビバークする等) で行ったことがあります。つまり、ピークは1回踏んだだけで、無雪期は歩いていないんです。隣の遠見尾根は、春も夏も歩いているんですが...
今回は、黒菱平からお手軽リフトで八方池山荘まで上がり、そこからの歩きにしました。当初、下から歩くことも検討したのですが、実際には黒菱平周辺は牧場のためリフトを使わずに登ることが出来ないんですね。小雨降る中、八方池山荘に上ると雨は強さを増し、風も出て来ました。
荷物もあるので、ゆっくり歩いて八方池まで1時間ほどで到着しました。風雨も強く山も見えず、撮影するどころか休む気にもなれず、池を一周して引き続き登り始めました。途中、雪渓が少しありましたが、それほど危険ではありませんでしたが、何しろ視界が悪くルートを1度間違えかけました。尾根道ルートかと思ったのですが、夏道で行けました。
初めての山小屋で幕営場が分かりません。探しましたが、視界も悪いので小屋に先に入って登録して確認しました。幕営場は、小屋の下の斜面にあります。5分ほど歩くでしょうか。500円に小屋のトイレ使用量200円がかかります。水場はなく、小屋で購入しますが、0.2L~の量り売りで、150円/L、220円/1.5Lという感じでした。
テントを設営して、することもないので久しぶりに山のテント生活を楽しみました。つまり、昼間っから宴会です・・・一人ですが...
夕方になっても天候の回復は見込めず、むしろ風雨が強まり、張り綱でガッチリ固定したテントが時折横倒しなるほどの風で、テントを抑えながら寝ました。こういう時の張り綱の張り方があるのですが、今回は甘く見て準備していませんでした。

朝になっても雨がやまず、結局ゴロゴロしてから、ノンビリ出発しました。
荷物をデポして唐松岳ピストンも考えたのですが、そのまま荷物を背負って行くことにしました。25分程で山頂につきますが、周囲は真っ白で、心の眼で白馬三山を眺めて下山を始めました。
唐松岳山頂
途中、尾根道ルートに入ると、何人かが山頂へのルートと間違えてついて来ました。「おいおい・・・」
まぁ今回、富士山を含め色々と考えさせされることが多かったので、これは別の機会にアップしたいと思います。

尾根道ルートは、結構ガレていて下に夏道ルートがあるため落石は絶対に出来ません。慎重に下りて夏道に合流すると、昨日確認していた撮影ポイント近くに出ました。さすがに撮影を全くしていないので、持ってきた三脚を出して、撮影を始めました。この辺りから、しばらくは高山植物が多く見られるポイントが続き、時間をかけながら下りて行きました。
登山道の脇に咲くコバイケイソウ
コバイケイソウとチングルマが咲き乱れる斜面
八方池近くになると、この天候では撮影するポイントが無いため、八方池で休憩してカメラをしまいひたすら下りて行きました。意外や意外に、ぬかるんだ土のため、岩や木道が滑りやすく気を抜くとコケてしまいそうです。案の定、1回大コケしてしまいました。
アメニモカカワラズ...物すごい人・ヒト・ひと・・・
八方池山荘に着けば、もう歩くことはありません。リフトに乗って降りて行くと晴れ間が見え始め、白馬や唐松・五竜は雲の中ですが、遠見尾根等の稜線が見えて来ました。途中の湿原で、たっぷり撮影して下山しました。ちょっとコバイケイソウが遅かったのですが、コバイケイソウとニッコウキスゲ、ワタスゲの競演が見られたのは良かったと思います。
ニッコウキスゲとワタスゲとコバイケイソウの競演
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2013-07-06

富士山 山登り 本八合目~下山

真っ暗な中、ヘッドランプを頼りに歩き始めます。
風雨は相変わらず強いのですが、小石の散弾攻撃が無いだけ少し楽といえるでしょうか。
風のためか、家内のペースは悪く、九合目過ぎてからは辛そうな感じになって来ました。
4時34分、日の出の時間になると瞬間的に周囲がオレンジ色になりました。
ですが、光を感じたのはそれだけで、ひたすら風と闘いながら登り、やっと山頂小屋手前の鳥居がガスの先に見えて来ました。
さすがに手袋をしていなかった手はかじかんで耐え切れず、フリースの100円均一手袋をすると血液の暖かさが戻って来ました。それも、10分もすると濡れてしまいましたが、無いよりまし、といったところでしょうか。
山頂の久須志神社でお参りをし、剣ヶ峰へいくか迷いましたが、風が強くガスが濃いことから離れるとまずいと判断し下山を決めました。富士山に登りたいということで、サポートのために来ましたが、自然には勝てません。きっと、行けば良かったと後悔することがあるかもしれませんが、行かなければ良かったと思うよりはマシです。まだ、行けるんですから。

カメラのレンズが濡れて曇ってしまいましたが、神社の前で記念撮影し、とっと下山を始めました。
八合五尺から山中湖
陽がさす雲海
1時間ほどで八合目の分岐に出て、下山道に入ります。ここからは、砂道になるので少し楽になるのでしょうか。空気の濃さも感じながら降りて行くと、家内のペースも徐々に戻って来ました。
途中、吉田口ルートと須走口ルートを間違えたかと思いましたが、分岐はその先でホッと一息です。

七合目救護所で休んでいたら、「ガムテープを持っていませんか」と声をかけられました。何故、私がガムテープを持っているとわかったのでしょうか。持っているんだなぁ...これが。と思って出そうかと理由を聞くと、ソールが剥がれてしまったそうです。あぁ残念!そこまで補修するほどの量は持っていません。むしろテープよりも紐の方が、こういう砂利道では良いので紐を持っていないかと聞くと無いということでした。「剥がしたら?」と提案しました。おそらく歩きにくいのでしょう。もう危険な場所はないですし、林道歩きみたいな感じです。ソールがなくても下は柔らかい砂利ですから問題ないでしょう。ペリペリペリとソールを剥がして下りて行きました。

6合目の仮設トイレに出て、やっと下りてきたと実感しました。
星視荘と山中湖
富士の樹林
途中で気になる場所があり、折角担いできたカメラと直ったばかりの三脚で撮影して五合目駐車場に到着すると、更に強い風が迎えてくれました。そうなんですね。切り開いているから防風する木がないんです。
車に荷物を置いて買い物をして、頭にへばりついている砂利を落としたくて、日帰り湯へ行きました。
当初、紅富士の湯へ行く予定でしたが、駐車場が一杯で人が多そうなので、少し距離がありますが平野温泉石割の湯へ行きました。駐車場は広いのですが、空いていてノンビリ入れました。
さっぱりして、そのままそこで食事をして帰りました。
石割うどん
弾丸"観光"登山は、危険です。高尾山に登って富士山に行く人が少なくないようですが、標高は4倍、空気濃度は2/3以下ですから、全然違います。
富士山は決して難しい山ではありませんが、天候が急変する非常に危ない山です。もし初心者同士で行く場合は、ガイドに付き添ってもらうなどの対策をした方が良いでしょう。そして、天候が不順ならば登らずに帰るのも大切です。
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富士山 山登り 5合目~本八合目 (撮影はないよ)

五合目を出発して歩き始めると、多くの下山者とすれちがいました。多くは外国人で、英語圏が多かったと思います。私の記憶では中国人が多かったと思いましたが、感覚として日本語圏60%、英語圏30%、韓国語圏5%、その他5%という印象でした。
風は強いのですが、まだ樹林帯の中なので、それほどではありません。まだまだ余裕ですが、のんびり歩きながら50分程で六合目に着きました。簡易トイレですが、200円のチップ制です。ここからは、トイレは全て200円のチップが必要です。
火山質の黒い砂の上を歩き、七合目に1時間で到着しました。ここまでは、予定通りです。
ここから新七合目、七合五尺、八合目と続きます。と書くよりも、山小屋が続くと書いた方が良いかもしれません。それ位多くの山小屋が七合目から八合目に集中しています。
風雨は強くなり、岩場でのスリップに注意しながら登っていきます。小屋内で休憩ができる所もあるようですが、私が聞いた所は全て出来ないとのことでした。
いつもなら、私が体調を崩してペースが悪くなるのですが、今回は家内が強風で歩けず、体力を消耗してペースダウンしてしまいました。体も冷えてしまったようです。
強風のため、1mm程度の小石の散弾攻撃に悩み、暴風で耐風姿勢を取りながら登っていきます。私も、一度足を上げた時にバランスを崩し、尻餅をついて後ろにそっくり返ってしまいました。山岳会にいた頃に、八合目付近で雪訓をした時の風と、それほど変わらない印象でした。
八号五尺で、あと3つの山小屋をすぎれば、目的の富士山ホテルと確認し、後30分位と希望を持って歩き始めました。
最後の3つ目を過ぎると、山小屋が見えて来ました。「あれがゴールだ・・・トモエって書いてあるけど...」と疑心暗鬼にかられながらも、歩いて行くと山小屋の手前で富士山ホテルのハッピを着た人が迎えに来てくれました。トモエ館は、富士山ホテルの上の山小屋だったんです。

早速、手続きをしながら確認しました。

  • 夕食は17:00から (ネットでは16:00)。
  • 状況に拠るけれども、寝床はパーティ毎に一人分空けてくれる。
  • 寝床は、枕、寝袋、毛布が割り当てられる。毛布は、言えば増やしてくれる。
  • 寝床での飲食は出来ない。
  • 靴は袋に入れて荷物と一緒に枕元にぶら下げる。
  • 乾燥室は無く、荷物は自分で乾かす工夫を。
  • 小屋から山頂までは1時間半なので、日の出2時間前にモーニングコールしてくれる。ただし時間設定は自由。
  • 従業員は24時間体制で対応してくれる。
  • 夕食は、ウィンナーとハンバーグがのったカレーライスで、量は少ない。
  • 朝食は、手続き時に支給される。注文しなかったが、おにぎり2個+α程度と思われる。
ネットでは15:00過ぎに小屋に入ったら、荷物を下ろして寝床に行く前に食事をするよう強制された、とか、従業員の態度が高圧的だとか、等の書き込みが多く見られましたが、その様な事はなく丁寧な対応だったと思います。考えてみればこの富士山独特のスタイルだと思えました。
そもそも、山小屋の夕食は早いにもかかわらず、予約してあるからと夕方に到着する人が少なくありません。また、弾丸登山で調子が悪くなった人にも宿を提供することもあります。やはり、お昼すぎには山小屋に入るか、目処を立つようにすべきだと思います。ちなみに、我々が本日の泊り客で一番でした。観光登山で来る人が多く、山小屋というより普通の旅館と思っているのではないでしょうか。食事は、確かに疑問がありますが、ブルでの搬送を考えると残飯を出来るだけ出したくない、という事からかもしれません。にしては、ちょっと少なすぎかな...自衛工夫して行きましょう。また、靴を袋に入れて荷物と一緒にぶら下げるのも、靴や荷物の取り違え防止からと思います。よく山小屋で靴を間違えられたという事が少なくありませんから。

夜中に天候や星の状況を調べようと起きてみると、小屋は弾丸登山の客でごった返していました。外は夜景が見えたものの、雲があり強風でガスが降りてくる状況で、とても撮影できる状態ではありませんでした。
外は、弾丸登山の人達でごった返し、従業員は登山者の質問に対応する等していました。この様な状況では登るなとは言えませんが、危険ということで、やんわりと下山を促しているように感じました。これだけ初心者が登ってくる山は珍しく、事故が起きても不思議ではないのに起きないのは、山小屋の人達の対応もあってのことと思いました。
もう一眠りしようと思いましたが、少し高山病が出てきたのか、頭が痛くなって来ました。水分をこまめに取りながら横になっていたら少し良くなりまsた。思えば、小屋に到着してからは (担ぎ上げた) ビールとお酒しか飲んでいません。いけませんねぇ。

出発の準備になり、荷物を片づけて朝食を食べていると、出発した人がずぶ濡れで下りてくると小屋の主人がアナウンスしました。つまり、登るのはやめろ、ということです。それでも、下りる人は皆無です。
正直、北アルプス (縦走) なら登るのを止めていたと思いますが、ピークハントなら行けるのでは、と判断し、少し出発を遅らせて出ることにしました。

さぁ、山頂目指して出発です。
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2013-07-05

富士山 山登り 一日目~出発(撮影はないよ)

富士山に登りたい、ということで、お休みをいただき3名で登ってきました。
一気にアップすると、チョ~長文になりそうなので、分けてアップします。

富士山は、友人と約20年前に登ったことがあります。当時は、まだ山を始めておらず登山の"と"の字も知らないド素人でした。
いわゆる弾丸登山で、仕事帰りに新宿発で富士スバルライン5合目に行き、そのまま登り始めるという、今から思えばとんでもない無茶をしたものです。結局、八合目五尺辺りで高山病になり、九合目五尺で御来光を迎え、そのまま頭がクラクラしている状態でお鉢巡りをして須走口へ下りました。
世界自然文化遺産に登録されたことで、弾丸登山の危険が報道されていますが、その通りです。

さて、仕事を終え修理に出していた三脚を回収し、帰宅し慌ただしく準備して出発しました。同行する方をピックアップして富士スバルラインへ向かいます。
ほとんど視界のない富士スバルラインを進み五合目に到着すると、既に駐車場は空きが少ない状況でした。
車中泊の定員は2名なので、残り1名の私は車の隣にテントを設営して仮眠しました。
張り綱が張れず、強風と雨のためテントは左右に大きく揺れ、時々横倒しになりそうになりました。
それでも、朝はのんびり出発なので、6時過ぎに起きてテントを簡単に撤収し、公衆トイレ (富士登山で唯一無料のトイレ) で身支度を整えました。というのも雨風が強く、屋根がある場所が都合が良かったからです。周囲は、弾丸登山を終えたのか、外国人がたむろしていました。今思えば、下山してバスを待っていたのでしょう。
待っていても天候は回復しそうにはないですし、体が冷えてくるので8時には出発しました。
目指すは、本八合目富士山ホテルです。
さぁ、どうなることやら...
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