高山植物が豊富な八ヶ岳に,家内と撮影に行ってきました.
この八ヶ岳は,親友と北横岳から編笠山まで1週間縦走し,山を始めるきっかけとなった山です.
その時は,台風が3つもきて,晴れた日は一日だけという過酷なものでした.
親友曰く 「もう山は止めるだろうな」 と思ったそうです.
ところが,どっこい.それをきっかけに,翌月には南アルプス白根三山に単独縦走に出かけました.
閑話休題
コマクサが咲き始めたということで,今回はオーレン小屋に幕営するルートを選びました.
初めてのルートですが,小屋までのアクセスも良く,最短で硫黄岳に行けます.
高速を下りて,桜平への悪路を走ります.
この付近は良く分からないので,カーナビ頼りなのですが,地図にも無くて正直不安でしたが,
唐沢鉱泉との分岐が見えて,方向が合っていたことがわかり,一安心もつかの間,大変な悪路でヒヤヒヤしながらの運転でした.
自宅から約3時間弱,ゲート付近の駐車スペースに着くと,既に10台以上が止まっていました.
土砂降りの中,とりあえず仮眠です.
翌朝,雨が残っていたので,少し様子を見ながら準備を始めました.
隣の車の人に聞くと,トイレはゲートから少し下ったところにあるとか.
ということで,準備を整えて出発です.
トイレは,ゲートから200mほど下った橋にあります.
ここから少しずつ上りになり,
1時間程度で発電小屋が見えると夏沢鉱泉小屋です.
まさに秘湯です.車の送迎もあるようです.
ここから,ダラダラな上りが続きますが,雑木林のコケが素晴らしく,またモミでしょうか,新芽の模様も美しい景色を見ながら,進みます.
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川霧たつ渓谷 |
途中,川霧が立っている渓谷を撮影しながら,結局倍近い時間の2時間ちょっとをかけてオーレン小屋に到着しました.
ここは,小屋とテント場も近く,水場も綺麗ですし,何より
お風呂もやトイレの小屋の設備がいいです.(もちろん,お風呂は入っていません)
小さなお子さんを連れた家族が多い気がしました.
テント場は,スノコは敷いてあり,こちらは先着順です.まだ設営数が少なく,丁度良いスノコを選択しました.
一休みして,天気も悪いのでどうしようか悩みましたが,まだ昼前ですし,根石岳方面のコマクサ群生地に行ってみることにしました.
1時間ほどで根石岳なのですが,途中の雑木林が見事で,撮影ポイントを考えながら歩いていたら,箕冠(みのかぶり)山まで2時間近くかかってしまいました.
ここは,コイワカガミなど高山植物があちこちで見られます.ただ,高山植物をとっても植物図鑑になるだけなので,花を撮影するのは難しいです.
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オサバグサとシダ |
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コイワカガミ |
ここから少し下ると根石山荘なのです.
根石岳まで直ぐなのですが,とてつもない暴風で,登る気にもなれません.撮影どころではありません.ですが,素晴らしい群生地です.
三脚を使わず,地面に直置きして石を使いながらアングルを決めての撮影です.
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暴風の中、可憐に咲く |
風でコマクサが揺れてしまい,なかなか撮影できず風と戦いながら撮影していましたが,さすがに体が冷えてきたため,戻ることにしました.
折角なので,夏沢峠経由で戻りました.
本沢温泉が近いのか,風が温く感じます.
オーレン小屋までの下りの雑木林もコケが綺麗で,ポイントを考えながらなので,結構時間がかかりました.
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コイワカガミの群生 |
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緑の世界 |
夕方,さすがに疲れたのか早めの食事を済ませて,早々に寝てしまいました.
翌日,昨夕の雨は上がっていますが,風が強く,霧がかかって視界が悪い状況です.
計画では,赤岳までのピストンでしたが,横岳までかなぁ,と思い,3:30にヘッドランプを頼りに登り始めました.
日の出の頃,赤岩の頭直下に着いて,防風・防寒対策をして稜線に出ました.
案の定,いつもの物凄い風です.
私は何度も経験していますが,家内は初めてで少々不安です.
さすがに歩みが遅くなり,硫黄岳山頂で家内を撮影して,硫黄石室まで急ぎました.
ここで,横岳まで行くか悩み,結局何も見えないし,風も強くて高山植物も撮影できないので,引き返すことにしました.
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コマクサ群生 |
赤岩の頭付近で風が少し弱まったところで,ミヤマシオガマや(たぶん)イワヒゲの群落を撮影しながらテントに戻りました.
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ミヤマシオガマ群生 |
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イワヒゲ群生 |
もう一泊する予定でしたが,おそらく回復しないと予想し下山を決めました.
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霧深い緑 |
登ってくる人,下りる人が交錯する中,桜平に到着すると,車が停められるスペースには全て車が停車されている状況でした.
対向車が来ないことを祈りつつ(それでも5~6台きましたが),無事舗装路に出たときは,ホッとしました.
さて.どうしようかと悩み,とりあえず牧場へ行って牛さんでも撮影しようかと車を走らせましたが,今ひとつ...
困ったときの滝頼みで,吐竜の滝に行きました.
こちらも,駐車場が満杯でしたが,出る人も多くて直ぐに停められました.
カメラと三脚だけのブラリ撮影でしたが,川霧も出ていてフォトジェニックな感じです.
しかも,カモシカまで登場して,びっくりでした.
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煙る吐竜 |
帰りは大混雑の中央道を避けて,早々に下道を走り,4時間ほどで帰宅しました.
(今回に限らず)撮影は今一つでしたが,新たな八ヶ岳の魅力を知ることができたのは大きな収穫でした.
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