谷川は、一ノ倉沢の南稜の衝撃的デビューに初まり、凹状、中央陵、幽ノ沢V右、V左と通ったところです。
冬の東尾根では、取材陣と鉢合わせするということもありました(「日本のクラッシクルート-アルパインクライミングルート集」,山と渓谷社,p.97-101,1997)。
クライミングだけでなく、春の馬蹄形縦走も楽しんだりしています。
事故も経験した、苦い思い出のある場所です。
最後に一ノ倉に訪れたのは、2010年ですっかり観光地化されていてビックリしました。
まだバイクが現役で、バイクツーリングを楽しみながら、一ノ倉でのバルブ撮影と西黒尾根ピークハントを楽しみました。
下山したら、ヘロヘロでしたが...
今回は、途中寄り道しながら、一ノ倉でのバルブ撮影が楽しめる天候を狙ってスケジュールしました。
寄り道したところは3回程撮影に行ったのですが、すっかりポイントを失念してしまい、なんか違和感を感じつつ何でもないところで車中泊となりました。
朝も、やや風があるため朝霧の風景とはいかず、これまたポイントを探しながら右往左往して、結局ススキ原で撮影してお茶を濁すことに。
先行き不安な、なんかモヤモヤしたスタートとなりました。
天空のカシオペア |
朝陽まぶしく |
平日なので、通勤ラッシュにかち合うかと思いましたが、それほど渋滞に遭うこともなく、昼前には車を降りて歩き始められました。
日が時々射すものの、風もあり撮影の条件はよくありません。
指導センター情報では「落葉が始まり」とあり遅いかな、と思ったのですが、写友から大丈夫との情報をもらい背中を押してもらいました。ですが現地は風が強く、落葉が進まないか少々不安になってきました。
まだ麓では色づき始めという感じですが、山麓は見頃かやや遅めな印象で、まずまずです。
紅葉を色々なスタイルで楽しむ人達と挨拶をしながら、三脚2台、カメラ2セット、長玉2本を含むレンズ4本に、生活道具一式を背負って撮影しながら歩くのは、流石にしんどい...
最後はヘロヘロになりながらも、(クライミング時代からの名残りで) 遭難碑に手を合わせてから撮影に望みました。
二人と一匹の時間 |
一ノ倉沢 |
月初の雨と冷え込みで雪が振り、ちょうど雪の岸壁と紅葉を構図に撮影できます。
これは、明日は凄い人になるな、という予感です。
夕方になり、予想通り雲一つない空になりました。
月がないので、まだ多少明るさが残っている早い時間に星景撮影をして寝てしまおう、という計画です。
計画は計画、結局真夜中まで撮影にかかり、放射冷却でキンキンに冷えた一ノ倉は、鳳凰に続いて辛いビバークとなりました。
鳳凰で使った中途半端に残ったガス缶1つできてしまったため、燃料が心配になり節約していたら内臓を冷やしたのか調子が悪くなりました。
朝食に、スープやら味噌汁やら暖かい汁物を食べたら、少し良くなってきました。
満点星 |
朝焼け |
紅葉深く |
色々撮影しながら、持ってきたレンズも全て使いながら1時間半ほど忙しく撮影して戻りました。
気になったのは、多くのカメラマンが沢の奥に入っていたこと。
登山届もないので、事故があった場合にわからないということがあります。
登攀経験者でないなら、入らない方が良いと思うのですが...
雪渓が無いから、危機意識が薄くなるのかなぁ。
わずかな光芒 |
気をつけないとと気持ちを引き締めて、無事車に戻りました。
帰りは比較的順調に東京に入れたと思いきや、清瀬から小平が渋滞してノロノロ...
ここまで16Km/L(表示)だった燃費が、ドンドン下がっていく...
このルート、昼間は使えないなぁ。
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