クスリを処方してもらってから1ヶ月強で、痛みが大分治まって起床も楽になってきました。
時々、酷く痛む時がありますが、暫く横になっていると痛みが引いてきます。
これなら歩けそうかな、と思い、撮影とリハビリを兼ねて山歩きに行ってきました。
今年は花の開花が読みにくく、インターネットやSNSの情報が頼りな状況です。
以前から気になっていた九輪草の群生地を撮影したくて、色々情報を集めていましたが人気がないのか古い情報しかなく、今年の情報は殆ど見つけられませんでした。
どうやら1週間ほど遅いかな、ということは見えてきたのですが、まだ大丈夫だろうと予測して出かけてみました。
当初は、野営道具一式も背負って夜中に幕営地に入るつもりで準備しましたが、流石にリハビリでいきなりだし、天候が悪そうなので遅めの時間帯でも問題ないと判断しました。
途中の道の駅で早めに寝て、夜中に出発し登ることにしました。
今回は、目指す九輪草を撮影後に、稜線に上がってピークハントして帰る、という日帰りコースです。
普通の人なら半日程度の行動時間でしょうが、撮影とヘルニア神経痛持ちと麻痺がある足では、1日コースになります。
道の駅で早めの就寝についたのですが、夜中(といっても22:00頃ですが)に入ってくる車で何やら煩いのに起こされてしまいました。
「何やってんの!ここ開けてよ!(ドアを叩く音)」
「ザックは・・・(熊鈴の音)」
さらには、クラクションまで鳴らす始末...
さすがに起きるには早いので、二度寝して出発しました。
出発するときに確認すると、キャンピングカーで来ているようで慣れていなかったのでしょうか。
登山口に着いて、空を見上げると星空が見えます。
『あれれぇ~、曇じゃなかったの?これなら無理して山に入ったほうが良かったかも』
などと思いながらも、暗闇の中の寂しさを紛らわすために、NHKラジオ深夜便に流れる五木ひろしさんと森進一さんの曲を聴きながら、日本人だなぁと思いながらも何も出ないことを祈りつつ前に進みました。
音楽から「明日へのことば」になり、花園大学教授 佐々木氏による出家人生を聴きながら、『今こうして歩いているのも、家族や周囲の皆さんのお布施のおかげなんだな』とか思いながら、徐々に明るくなって撮影地に到着しました。
ほぼコースタイムとおりで、どうやら登るのは問題なくいけそうな感じです。
何気にストックを見ると、片方のバスケット(私は冬も兼用しているので冬用のバスケットを年中付けています)がありません。
バスケットは夏山には不要、とかつけていない人もいますが、柔らかい部分においた時に深く刺さってしまって崩したり、それによりバランスを崩すことを防ぐためにバスケットはあった方が良いと考えます。
また最近では、地面に穴をあけるからと石突きに保護キャップをつけて歩くことを推奨している向きもありますが、石や濡れた木道の上では滑り危険(実際に滑ってバランスを崩し滑落しそうになった)ですし、やらかい地面に刺ささるとキャップが抜けて地中に残ってしまい、より深刻な自然破壊になるのでは?と思い、石突きにキャップはつけていません。
ということで、片方のバスケットがないまま歩くことになりました。
九輪草の群生地が見えると、九輪草は咲いていました。
まずは一安心です。
近づいてみると、やや痛みが見えるので、やはり1週間ほど遅かったようです。
これでも、例年よりも2週間ほど早いと思うのですが...
余裕を持って2時間程度を予定していたのですが、しっかり2時間撮影してしまいました。
途中、風情がある場所があり、撮影ながら徐々に山モードに切り替えていきました。
森のお花畑 |
山の中の庭園 |
カメラをしまって、山歩きに専念します。
上空の風切音がすごいので、稜線はかなりの風が吹いていると推測されます。
案の定、稜線に出ると風が強くて、視界も悪い状態でした。
途中で長袖を来て調度良い感じだったので、体感としては20度弱位だったのではないかと思います。
また歩いていて分かったのですが、前傾姿勢をとったり段差がある場所で足を抜いたりすると、腰に負荷がかかるのか痛みがでることがわかりました。
それに注意すれば、普通に歩けそうです。
暫く何も撮影するものがない常緑樹の樹林帯を歩き、森林限界を超える頃から高山植物が見られるようになりました。
花の名前は不勉強なのですが、ハクサンシャクナゲやコイワカガミを始め、白、黄色、ピンクと色とりどりで、この風とガスが無ければと思いながらも気になるところで撮影をしながら登りました。
一服の安らぎ (コケモモ) |
ただ視界が悪く、見当はずれの場所を降りていくパーティもありルートを教えてあげました。
視界ゼロの山頂では、特に何もすることがないので自撮りして、さっさと下山しました。
計画では寄り道していくつもりでしたが、視界が悪い中では面白みもないので、来たルートを戻ることにしました。
もう撮影することはないとカメラを仕舞っていましたが、ガスがとれてきて視界が良くなり景色が見えるようになり、ザックを置いてカメラを出したり仕舞ったり...
ふと見ると、しらびその花が咲いていました。
なかなか目の前で見ることは少ないので、ラッキーです。
ガス晴れて (しらびそ) |
一気に700m程を下ります。
既に、麻痺している足は怪しくなってきて、案の定下っている最中に何度か捻りそうになったり、躓きそうになって腰に負荷をかけたりして、最後の30分は苦行でした。
それでも、途中で失くしたストックのバスケットを見つけたので、ラッキーでした。
足の痛みに耐えながら歩いていると、何やら物音がします。
見上げると、黒いものが...
カモシカでした。
こちらをジッと見つめています。
見つめ返してあげました。
残念ながら、カメラを仕舞っていたので撮影できませんでしたが、足の痛みが少しは和らいだ気がしました。
標高が下がると、大型のハエみたいなのが五月蝿く、気が付くと手を噛むのでイライラも募ります。
やっと登山口のゲートが見えた時は、足を引きずるようにして歩いていました。
過去もそうですが、足の麻痺か神経痛のためかわかりませんが、下山で負荷がかかると足がしびれたり股関節や膝、足首といった関節に痛みが出るので、休みながら相当な時間を見積もらないといけなさそうです。
でも今回は短く優しいルートだったので、ほぼコースタイム通りでした。
帰り道は、夕方ということもあって市街地の渋滞が始まり、普段使わない高速を活用してパスし、再び一般道で帰宅しました。
おかげで、ガソリンも時間も節約できました。
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