2009-02-21

谷川岳・西黒尾根~天神尾根

2009年2月21日(土)
2/23(月)を年休消化もあって休みを取り、21日~23日の予定で谷川岳の西黒尾根から天神尾根へ抜ける計画で行きました。
過去、積雪期の西黒尾根は山岳会に所属していた頃に登ったことがありましたが、退会してからはありません。
友人と12月に登りに行ったのですが、なんと雨!
さすがに登る気になれず、そのまま帰ったこともありました。

さて今回は、21日に天候が悪く、22日は回復、23日は再び悪化というか雨という予報です。
21日の昼前に着くよう、電車で土合駅に向かいました。土合駅については、また書きたいと思います。
沼田あたりまでは雪は全く見られませんでしたが、水上あたりから吹雪の様相です。
土合駅を出ると、完全に吹雪いていました。
登山指導センターに入ると、1パーティ、どうやら山スキー(ボード)の人が休んでいます。
話を聞くと、1,000m付近まで登り、滑ってきているとのこと。
尾根に出ると吹雪ということでした。
後で分かったのですが、山スキーがガイドで、ボードが参加者のツアーの人でした。
その後、単独の人がやってきて、「もうダメ」とあきらめた様子です。
折角なので、登れるところまで行ってみることにしました。

高度計を合わせなかったので間違っているかもしれませんが、900m付近、鉄塔があるところまでは樹林帯で風もありません。
ツアーパーティのおかげで、ラッセルの必要は殆どありませんでした。
1,000m付近、ちょうど尾根に出るあたりで風が強くなり、地吹雪の感じになりました。
ですが、森林限界も超えていないので歩けないことはありません。
1,100m付近で、どうやらツアーの人が左斜面を滑り降りて行ったようでした。
吹雪いていますPicasaアルバムへ

もう、この辺でビバークする気は失せていましたが、まだ十分戻れる時間です。
ふと前を見ると、ちょっと先で穴を掘っている人がいます。
近づくと、頭くらいしか入れない横穴を掘っています。
話を聞くと、ビバークしたいが、固くて掘れないということです。樹林帯ですし、掘っても根が出てくるだろうなぁ、と思いました。
しかも、驚いたことにツェルト、シュラフ、シュラフカバー無し!ということです。
「あなた、死にたいんですか?」と思わず頭を抱えてしまいました。
実は、この先に吹き溜まりがあって、雪洞が掘れるかもしれない場所はないことはないんです。
ですが、とても勧める気にもなれず、たかだか2時間ちょっとで登れるところだから、下りてしまって、ロープウェー乗り場の暖かいところで寝たほうがいいんじゃない?と勧めました。
まだ、ちょっと早かったのですが、13:45にその人と別れ下山を開始し、写真を撮りながらロープウェー乗り場へは1時間程度で下りられました。
下りてから、翌日をどうしようか相当悩みました。一ノ倉・凹状へ入るパーティ、西黒へ登るパーティなど様々です。話を聞いて、天気が悪くなりそうなら、一ノ倉へ写真を撮りに、天気がよければ西黒へ再挑戦しようと決めました。

さて、その夜は山ボーダの大変な騒ぎで、眠ることができませんでした。
その顛末については、また書きたいと思います。
「全てのボーダがそうだ」とは思いたくありません。
ですが間違いなく、あの場にいた山ヤ全員を敵に回したことは間違いないでしょう。